13.逆境と挫折からの利益

逆境は成長するまたとない機会であって、決して恐れたり逃げてはいけない



◎逆境や挫折を経験し手こその「成功者」


成功を目指す過程においては、誰でも必ず壁や障害に突き当たる。そのときにどうするか。そこでの対応が、その先にある結果を出せるかどうかの分岐点になる。落ち込み、落胆してあきらめてしまうか、くじけずに乗り越えて成長するのか。

一代で財を築き上げ、鉄鋼王と呼ばれたカーネギーは貧しい移民の子だった。フォードは16才で見習い工員として働き始めてから、何度もクビを経験しながら職場を転々とした。ジレットはシカゴの大火災で一家が全財産を失い、そこからのスタートだった。ロックフェラーも幾度か窮地に陥った。
他にも想像を絶するような挫折や困難を乗り越えて、成功をつかみとった人物はこの世にいくらでもいる。いや、失敗や逆境の経験がない成功者など皆無であろう。

だが、忘れてはならない。失敗や逆境の中には、その困難の大きさと同程度かあるいはそれ以上の利益の種子が含まれている。失敗や逆境は人を強くし、ひと回りもふた回りも大きく成長させる。

◎諦めなければ、必ず道は開ける


失敗や挫折するにはそこに必ず何か要因がある。その要因とは自分の欠点や弱点に他ならない。つまり失敗や逆境は、成功するために己が足りない部分を顕在化してくれているまたとない機会でもあるのだ。弱点を修正し、克服すれば成功に近づくことになる。「ピンチこそ最大のチャンス」というのはよく言われる言葉だ。どれほどこんなんな状況に陥っても決してひるんではいけない。あなた自身が諦めさえしなければ道は必ず開ける。

どこに問題の本質があるのか。まずは落ち着いて冷静に分析する必要がある。絡み合った糸をほぐすように、問題を細分化して対応を考える。一見とても乗り越えるのが不可能と思えるような大きな壁でも一つ一つ詳細に分析していけば対策は必ず見つかるものだ。

絶対にあきらめないという強い石と、解決できると心の底から信じること。自分の欠点や弱点(逆境や挫折)を乗り越えられなければ、その先にある成功は見えてはこない。

失敗を恐れてはいけない。一番恐れなければならないのは、困難から目をそらし、逃げ出すことである。逃げてもまた新たな壁が立ちふさがるだけだ。チャレンジし続ける限り、チャンスは何度でも訪れる。


人間に挫折や失敗はつきものである。
問題はそこから教訓と成功の糧を引き出せるか否かである。