12.チームワーク
的確な役割分担によって、効率的に成果を生み出す
◎ルールの周知徹底と責任の明確化
価値観が多様化し、複雑化するしゃかいにあっては、すべての判断を責任者にゆだねるトップダウンよりも、現場の声を吸い上げるボトムアップの重要性が高まる。ボトムアップは共同作業の増加を促し、その成否のカギを握るのがチームワークである。
チームワークとマスターマインドはどう違うのか。
自分ひとりだけの力だけではなく、まわりの多くの人の力を借りてより大きな成果を得るという点では、チームワークもマスターマインドと同じである。だが、マスターマインドが独立した個を基盤とした協力集団であるのに対し、チームワークは各役割分担が明確になった共同体である。
マラソンランナーにとって、監督やトレーニングコーチ、食生活をサポートする栄養士といったスタッフは、マスターマインドの関係にある。レースの優勝という共通の目標のもと、それぞれが独立した個が専門分野を持ち寄り、力を結集させて勝ち組み集団を作る。
それに対して、チームワークは、たすきをつないで走る駅伝選手のようなものだ。レース優勝という目標に沿ってともに走る仲間だが、各役割担当区間がはっきりしている。
チームを結束させ、機能させるのに重要なポイントは2つある。
誰が何をやるのかというルールの周知徹底と、各自の責任の明確化である。
誰がどこを走るのか、それぞれ適正に会った選手を効果的に配置しなければ成果は期待できない。
会社内においても、誰が何をやるのか、分担やルールがはっきりしないと各自が全体像を把握しにくくなる。そうなればみなが己の自己主張に終始し、不満も生まれやすい。
◎チーム昨日のために動機づけの維持を
責任の明確化はさらに重要である。チームが機能するために最も大事なのは動機づけの維持だからだ。
駅伝で言えば、レースに参加する目的は何か、何位を目標にするかというチーム目標の確認。また個々の目標タイムや相手を引き離す、話されないようにすると言ったレースプランにおける各自の役割。それらを常に念頭に入れ、モティベーションを維持していかないければチームワークは効果的に機能しない。
ルールの周知理解の元、責任を明確にしていかに動機づけをし、コントロールするか。
いくら足の速いランナーでも、一人で42.195キロメートルを走るより、何人かで分担した方が速いに決まっている。